お台場再発見!歴史散歩と世界最大級の噴水「東京アクアシンフォニー」を巡る満喫旅

ショッピングやエンターテインメントが楽しめるお台場ですが、実は歴史を今に伝える史跡や自然豊かな公園など、一日中満喫できるスポットが数多く点在しています。さらに、2026年3月28日からは、お台場の新たなランドマークとなる巨大な噴水施設・東京アクアシンフォニーの運用もスタートしました。今回は、お台場の“プチ遠足”にぴったりなコースと、最新の噴水ショーを眺めることのできるベストビュースポットを紹介します。

江戸の歴史と潮風を肌で感じる台場公園

台場公園はゆりかもめのお台場海浜公園駅から徒歩15分ほど

お台場のプチ遠足におすすめなのは、ベイエリア(レクリエーション水域)をぐるっと一周するコース。台場公園からお台場海浜公園までの一帯は、水辺の景色を楽しみながら、のんびりと散策することができます。起点となる緑豊かな台場公園は、もともと第三台場と呼ばれる砲台の跡地でした。1928年(昭和3年)には公園として整備され、一般に公開されています。

公園として開放されているのは第三台場のみで第六台場は現在も立ち入り禁止

「お台場」という名称は、幕末の黒船来航に脅威を感じた江戸幕府が品川沖に築いた台場(砲台)に由来しています。1853年(嘉永6年)、ペリー来航の翌月に着工し、わずか1年3ヵ月で6基の台場が完成。1926年(大正15年)には歴史の面影を今に伝える貴重な遺構として、第三台場と第六台場が国の史跡に指定されました。第三台場だった台場公園では、海面から5~7メートルの高さに積み上げられた石垣の土手を見ることができます。

海を監視していた武士たちの生活に思いを馳せることができる

台場公園の外周は約550メートルほど。中央のくぼんだ場所には、台場を守る勤番者たちの居住地だった陣屋の跡や、大谷石で作られた八角形のかまど跡が目を引きます。ただし、かまど跡は江戸時代のものではなく、1928年に公園として整備された際に設置されたものです。

外周部に備えられた砲台とレインボーブリッジ

公園の外周部には、海に筒先を向けた砲台跡が鎮座。守りの要だった砲台ですが、実際に黒船に向けて弾が発射された記録はありません。なお、現在設置されている砲台は1933年(昭和8年)に復元されたものです。

当時の防衛の工夫を垣間見ることができる

万が一の火災や被弾に備え、大砲の弾に使う火薬は分散して格納されていました。そのため、弾薬を保管していた火薬庫跡が公園内のあちらこちらに点在。火薬庫は周囲を土堤で囲んだ木造瓦葺の建物だったそうです。

歴史と自然を同時に楽しめる台場公園

台場公園は都会の中で自然を感じられる貴重なスポット。園内には黒松などが植えられており、潮風に吹かれながら緑の中を歩くことができます。

台場公園では混雑を避けて噴水ショーを鑑賞することができる

台場公園は、対岸で行われている東京アクアシンフォニーの噴水ショーをゆっくりと眺めることのできる穴場スポットでもあります。取材日は15時の上演をこの場所から鑑賞。高く舞い上がる水の柱を遠景として楽しむことができました。ただし、距離があるため、ショーの醍醐味の一つである音楽はあまり聞こえません。

白い砂浜と緑の公園で過ごす開放的な時間

ビーチの白い砂は伊豆諸島の神津島から運ばれてきたもの

台場公園から旧防波堤を進むと、お台場海浜公園内に広がるおだいばビーチに到着。このビーチは約800メートルにわたって続く美しい人工の砂浜です。安全上の理由から遊泳は禁止されていますが、波打ち際で水遊びを楽しんだり、砂浜で日光浴をしたりと、思い思いの時間を過ごすことができます。

コースは比較的平坦で初心者でも走りやすい

ビーチに沿って広がる緑豊かなお台場海浜公園内には、ランニングコースも。レインボーブリッジや対岸の景色を楽しみながら、潮風を切って走ることが可能です。コース沿いには水飲み場や自動販売機、トイレなども充実しています。

2階はレストラン、3階は展望広場

ビーチに面したレクリエーション水域では、カヌーやボードセイリングなどのマリンスポーツを楽しむことも。拠点となるマリンハウスの1階にはインフォメーションセンターのほか、時間貸しのシャワーやロッカー、売店などを完備。マリンスポーツ用品もレンタルできます。

記念撮影をする人の姿が絶えない

海へと突き出た展望用の桟橋は、観光客に人気のフォトスポット。遮るもののない場所で、海をより身近に感じることができます。

お台場の自由の女神像は高さ約11メートル・重さ約9トン

マリンハウスを通り過ぎると、自由の女神像が見えてきます。アクアシティお台場の前に立つこの像は、パリ市の自由の女神像から型を取って造られたレプリカ。1998年から1999年まで開催された「日本におけるフランス年」において、パリ市の自由の女神像がお台場に移設されました。その後、恒久的な設置を望む声が上がり、パリ市の許可を得て、レプリカを制作。2000年に現在の場所に設置したという経緯があります。自由の女神像の手前には、像を間近で見ることができるスカイウォーク(空中回廊)があり、そのまま台場駅側に歩くと展望デッキに到着。東京アクアシンフォニーの噴水ショーは、主にこの展望デッキから楽しめます。

夕暮れ時には黄金色に染まる水しぶき

展望デッキはゆりかもめの台場駅から徒歩3分ほど

東京アクアシンフォニーは、臨海副都心エリアの魅力をさらに高め、新たな賑わいを創出するために東京都が整備した噴水施設。2025年7月に着工し、試運転を経て、2026年3月28日から運用がスタートしました。上演は毎日11時から21時まで、1日10回(各回約10分程度)実施される予定です。取材時の17時の上演では、展望デッキからレインボーブリッジを背景に撮影。昼間の時間帯は、光の演出よりも水のダイナミックな造形美を感じられます。

シルエットになったビル群を背景にした噴水ショー

水と音楽と光が織りなす東京アクアシンフォニーの真価が発揮されるのは夜の時間帯ですが、実は夕方もおすすめ。日の入り前の18時の上演では、展望デッキを降りて、1階の水辺のすぐ近くから鑑賞しました。夕日に照らされて黄金色に輝く水柱は、息をのむ美しさ。この時のプログラムは、東京都交響楽団の演奏による、すぎやまこういち氏作曲の「ドラゴンクエスト(『ロトのテーマ』、『そして伝説へ』)」と、オリジナル楽曲の「SAKURA FUBUKI」でした。

夕景のレインボーブリッジと噴水が調和

「ドラゴンクエスト」では、壮大な冒険の始まりを告げる楽曲に合わせて、水がダイナミックにうねります。シンバルの音とシンクロしてスプラッシュ噴水が弾ける演出は圧巻。耳慣れたメロディと噴水が融合していました。

噴水と東京スカイツリーの共演

「ドラゴンクエスト」から「SAKURA FUBUKI」へと曲と演出が切り替わるタイミングで、自由の女神像に背を向けて、ヒルトン東京お台場側へと足を延ばしてみました。このスポットからは、噴水と東京スカイツリーを同じフレームに収めることができます。

マジックアワーのフジテレビ本社屋に虹がかかる

取材日は天候が刻々と変わる一日でしたが、夕方には雨が上がり、空には虹が現れました。雨上がりのお台場は空気が澄んで、光の反射も美しいため、天気が不安定な日こそ特別なシャッターチャンスが訪れるかもしれません。

闇に浮かぶ光と水の芸術が夜のベイエリアを彩る

日の入り後は30分~1時間ほどで暗くなる

日が完全に落ちてから、いよいよ水と音楽と光がより際立つシンフォニーが始まります。夜景をバックにした19時の回は、視点の高い2階の展望デッキからの鑑賞が一番のおすすめです。

水と音楽と光でドラクエの世界を表現

「ドラゴンクエスト」の噴水ショーでは、ライティングにも細かなこだわりが光ります。ゲーム内に登場するゴールドや「ちいさなメダル」をイメージした華やかなシャンパンゴールドをベースに、スライムを思わせる鮮やかなブルーや、広大な海と空を象徴するスカイブルーなどが差し色として加わります。夜の闇の中に浮かび上がる色彩のコントラストに目を奪われます。

伝統的な音色と最先端の噴水技術が見事に融合

オリジナル楽曲「SAKURA FUBUKI」では、一転して“和”の世界が広がります。三味線の旋律、篠笛や尺八の音色に合わせて、250メートルもの横幅を持つ噴水が舞い踊ります。ライティングは、濃淡の異なる様々な“桜カラー”で彩られ、夜空に桜が舞い散る情景を光で表現。ストロボ効果によって際立つ音楽の力強さと、桃色から白へと移り変わるグラデーションの疾走感に見惚れてしまいました。

夜空を突き抜けるように打ち上がる巨大な水柱

「SAKURA FUBUKI」がフィナーレに近づくにつれ、水の動きはさらに激しさを増していきます。繊細な動きから一転、楽曲の高鳴りと完全にシンクロして、噴水の高さは最大150メートルにまで到達。このスケール感は現地でしか味わえません。

レインボーブリッジの遊歩道は知る人ぞ知る絶景ポイント

お台場側からレインボーブリッジを背景に噴水を楽しむのが王道のルートですが、少し足を延ばして、レインボーブリッジの遊歩道(レインボープロムナード)から噴水ショーを眺めるのもいいかもしれません。遊歩道からは、逆にお台場の街並みやフジテレビ本社屋のイルミネーションを背景にして、海の上に広がる光と水のパフォーマンスを堪能できます。

「カノン」が追加されたことで、プログラムは全部で3つに

取材日はちょうど、新演目「カノン」のお披露目の日。東京都交響楽団(指揮:小泉和裕氏)によるパッヘルベルの「カノン」に合わせた噴水ショーは、水が美しい弧を描き、さざ波のように繊細に揺らぎます。演出カラーも、清涼感あふれるライトグリーンやライトブルーが中心。夜の海に爽やかな風を吹き込むようなショーでした。

東京湾に浮かぶ屋形舟からも噴水ショーが楽しめる

幕末の歴史を伝える台場公園から、最新の噴水設備である東京アクアシンフォニーまで、お台場の散策を通じて、この街が持つ“歴史”と“革新”の二面性を改めて感じることができました。東京都の試算によると、この噴水ショーは年間約3,000万人もの観覧者数を見込んでいるのだとか。世界最大級のスケールで繰り広げられる水の芸術は、お台場観光の目玉になりそうです。ただし、噴水ショーは気象条件によって演出内容が変更または中止になる場合もあるので、事前に公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。水辺の新たなランドマークが織りなす感動のステージをぜひ体験してみてください。
《東京アクアシンフォニー公式サイト》
https://tokyoaquasymphony.jp/

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